毎年この時期になると、“秋が来たなぁ”としみじみ感じる瞬間があります。
それが、仕事でほぼ毎日通る 浜町の明治座近くの銀杏並木。
普段は足早に通り過ぎるこの道も、秋が近づくと少し違う表情を見せてくれます。
近づいた瞬間にふわっと漂ってくる、独特の銀杏の香り。
「今年もこの季節が来たな」と、仕事モードの頭がふと季節に切り替わるような、
そんな小さな“秋の合図”です。
通りに出ると、黄色く色づいた並木が道を染め、
いつもの道がまるで一枚の風景画のように見えてくるから不思議です。
忙しい日でも、銀杏の色づきや風に揺れる葉の音に足が止まり、
季節の移ろいを感じられるのは、毎日通る道ならではの贅沢ですね。

🌰銀杏の “なるほど豆知識”
① 銀杏は“生きた化石”
銀杏の木は恐竜が生きていた時代からほとんど姿を変えずに生き続けている樹種。
約2億5千万年前から存在していたと言われ、今の姿にほぼ近い形で残っている唯一の植物のひとつです。
② 生命力がすごすぎる木
銀杏は火に強く、実際に世界各地で戦災後に一番最初に芽吹いた木として記録があります。
広島でも、爆心地近くで焼け残り、今も生き続けている銀杏の木が何本もあるほど。
③ 実が臭いのは“動物よけ”
銀杏のあの独特の匂いは、実の外側にある外皮の成分によるもの。
動物に食べられすぎないよう、自然が作った“自衛手段”なのです。
実の中の種(スーパーで売っている食べる銀杏)は、匂いがしないのもそのため。
④ なぜ銀杏は街路樹として人気?
銀杏の木は大気汚染に強く、都会でも元気に育ちます。
さらに葉が美しく色づくため、景観的にも優秀。
浜町の銀杏並木が毎年見事に黄色に染まるのも、この“逞しさ”のおかげです。
⑤ オス・メスがある木
銀杏の木はオスとメスがあり、実をつけるのはメスだけ。
街路樹は匂いの問題で、オスの木が植えられることが多いそうです。
季節の変化を身近な風景で感じられるのって、なんだか心が豊かになりますね🍁



